書き込み先を変更する必要がある
GAEではCI4のデフォルトの書き込み先である、 writable
への書き込み権限がありません。そのため、そのままデプロイしてしまうと、CI4の書き込み権限エラーが発生してしまい、アプリが動きません。
なので、GAEで唯一書き込みが許可されている tmp
ディレクトリに書き込み先を変更する必要があります。書き込み先を変更しただけでは、 tmp
ディレクトリに、サブディレクトリが存在しないため、エラーが発生してしまうので、CI4と同様のサブディレクトリを作成する必要があります。
app.yaml
runtime
の設定だけでも問題ないですが、画像やCSSなどのアセットは public/assets/css/
等に配置する想定なので、assetsディレクトリにファイルが存在する場合は静的ファイルとして処理するように設定しています。また、faviconも同じように設定しています。細かいですが、エラーで読み込みに時間が掛かってしまう可能性がありますので、これらはちゃんと設定します。
runtime: php83
service: php-deploy-test
handlers:
# favicon.icoの静的ファイル処理
- url: /favicon.ico
static_files: public/favicon.ico # publicディレクトリに配置
upload: public/favicon.ico
# 静的ファイルを処理するハンドラー
- url: /assets/(.+)
static_files: public/assets/\1
upload: public/assets/(.*)
# 静的ファイルが見つからない場合、PHPファイルを処理
- url: /.*
script: auto
app/Config/Paths.php
デフォルトだと writable
を使用する設定になっているので、 /tmp
に変更します。ここを書き換えることで、定数の WRITEPATH
の値も /tmp
に設定されます。なので、他ファイルの書き込み先は変更する必要がありません。ただし、サブディレクトリをCI4のwritableと同じように作る必要がありますので、次の手順でサブディレクトリを作成します。
// 下記に書き換える
public string $writableDirectory = '/tmp';
app/Config/Boot/production.php
writable
のサブディレクトリを tmp
に再現するための処理です。ここに書いておけば、開発環境と本番環境(GAE)とで処理を分けることができます。ここではサブディレクトリの存在を確認して、存在しないサブディレクトリを作成します。
/** 下記を追記する */
// writableディレクトリ内の必要なサブディレクトリを作成
$writablePaths = [
'/tmp/cache',
'/tmp/logs',
'/tmp/session',
'/tmp/uploads',
];
// 各サブディレクトリが存在しない場合は作成
foreach ($writablePaths as $path) {
if (!is_dir($path)) {
mkdir($path, 0755, true);
}
}
Git管理をちゃんとやろう
当たり前の話ではありますが、GIt管理で開発環境を develop
、本番環境(GAE)では master
というようにブランチをちゃんと分けないと、ローカルでは tmp
を用意している訳ではないので、エラーになってしまいます。私は趣味で研究したり開発することが多いのでGit管理の意識が少ないのですが、これを機にちゃんと管理していきます。
GAEはフロントサイド実装のみがいい?
表側の処理をGAE、裏側の処理でGCRという感じでサービスを使い分けるのであれば、GAEはVue.jsのようなフロントサイドのフレームワークを使った方がいいかもしれません。サーバーサイドの処理は全部GCRで完結して、非同期にGAEとGCRの通信を行う方が、スマートです。ですが、個人的にはPHPに精通したプログラマになりたいので、CodeIgniter4を使っても良いのではないだろうかと思ってます。ほぼ趣味ですし。